NFCを活用した果樹園管理システムで「第1回 田舎テック 農業編」最優秀賞を受賞

news

学生チーム「農タッピ」は、2025年9月21日に和歌山県かつらぎ町で開催された「第1回 田舎テック 農業編」において、最優秀賞を受賞したことをお知らせいたします。本ハッカソンは、農家が実際に抱える課題解決をテーマとしており、農タッピはNFCタグを活用して果樹園の作業記録と情報共有を効率化するシステムを開発・提案しました。

開発の背景:果樹園における「記録が続かない」課題

今回のハッカソンで、チームが取り組んだのは「木ごとの状態(ログ)を確認したい」という農家の具体的な課題でした。果樹園の運用では、多くの木の中から特定の木を即座に識別することが難しく、肥料や病気の記録を手作業で行う負担の高さから、日誌の記録が継続しにくいという問題がありました。また、来訪者に対して園地の持つ歴史や日々の出来事を伝えたいというニーズも存在しました。

開発したシステム概要:NFCで「ワンタップ記録」を実現

「農タッピ」が開発したのは、NFCタグ、React、Flaskを組み合わせたシンプルな果樹園管理システムです。

  • 主な特徴
    • NFCによる個体識別: 各木に取り付けたNFCタグをスマートフォンでかざすだけで、対象の木を即座に特定します。
    • 負担の少ない現場記録: 木を識別後、そのままスマートフォンの画面で音声やテキスト入力により、作業日誌をその場で記録できます。
    • データの可視化: 記録された情報はダッシュボードの地図上に表示され、木の履歴や「その日の出来事」として一覧で確認することが可能です。

このシステムは、現場の入力負担を最小限に抑えることで記録の継続性を高めると同時に、同じUIを通じて来訪者にも果樹園の背景やストーリーを伝える体験を提供し、管理と観光体験の両立を目指します。

「第1回 田舎テック 農業編」について

TechHack主催の「第1回 田舎テック 農業編」は、「クライアント(農家)の課題解決型ハッカソン」をテーマに開催されました。参加チームは農家が実際に直面している課題に対し、現場でのテストを視野に入れたMVP(Minimum Viable Product)レベルのプロトタイプ開発に1週間かけて取り組みました。

チーム「農タッピ」メンバー

  • パワソン(京都産業大学情報理工学部) – バックエンド担当
  • 廣瀬 (近畿大学 ローカルハウス) – Webフロントエンド、ゲーム、バックエンド、モバイル担当

コメント

タイトルとURLをコピーしました